【初心者向け】5GのSUB6とかミリ波って何なの?

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みなさんスマホを使っていると5Gという単語を一度くらいは聞いたことがあると思います。

今回は5Gってそもそも何なのというところから、5Gが利用する周波数のポイントでもあるSUB6ミリ波について、初心者でも分かりやすく、無線技士である私ガジェヲタが解説していきたいと思います。

この記事でわかること
  • そもそも5Gとは?
  • 5Gで利用する電波の周波数
  • SUB6とは?
  • ミリ波とは?
  • ミリ波で高速通信可能な理由

そもそも5Gとは?

本題のSUB6やミリ波の解説に入る前に、そもそも5Gとは?というところからおさらいしましょう。

5Gとは「5th Generation mobile communication system(第5世代移動体通信システム)」を意味します。

携帯電話の通信システムは常に進化しており、1980年代から始まった1Gから数えて5世代目のモバイル通信システムにあたるのが5Gとなります。

世代を追うごとに通信速度や安全性などの技術的な向上が行われており、5Gの通信速度は最大数Gbpsと条件によっては光回線を超える速度になります。

また、通信速度の向上だけでなく、遅延の少ない通信や、多くのユーザーがスマホなどを同時に利用しても通信速度や通信の安定性が保たれるような特徴が5Gでは盛り込まれています。

日本国内においては、2020年にdocomo、au、SoftBank、楽天モバイルが5Gの商用サービスをそれぞれ開始しています。

5Gの周波数について

さて、そもそも5Gとは?といったところについて簡単におさらいしたところで、少しずつ本題に近づいていきましょう。

モバイル通信では、ご存知のように電波が利用されています

電波とは電磁波の一種であり、電磁波の中には、電波だけでなく光やX線、ガンマ線、紫外線や赤外線など、周波数によっていくつもの呼び方があります。

電磁波のうち、周波数が3THz(テラヘルツ)(3,000,000,000,000Hz)以下のものを電波と呼んでいます。

ちなみに、可視光と呼ばれるヒトの目で感じる事ができる色の光も電磁波の一つですが、こちらは約400THz〜800THzの周波数になります。

さて、一般的に約3THz以下の周波数の電磁波を電波と呼びますが、5Gで使われる電波の周波数は約450MHz(メガヘルツ)〜約52.6GHz(ギガヘルツ)になります。

5Gではこの周波数を大きく2つに分けて、450MHz〜6GHzをFR1(Frequency Range 1)、24.25Ghz〜52.6GHzをFR2(Frequency Range 2)と呼び分けます。

ここでようやくSUB6とミリ波を説明する準備が整いました。

5G電波の周波数をFR1(450MHz〜6GHz)とFR2(24.25GHz〜52.6GHz)に分けましたが、さらにFR1のうちの一部をSUB6FR2のうちの一部をミリ波というように呼び分けます。

それでは続いて、SUB6とミリ波について詳しく解説していきましょう!

SUB6とは?

SUB6は「6未満」を意味し、5Gにおいては6GHz未満の周波数の電波のことを総称してSUB6と呼びます

大きいくくりで言えば、FR1(450MHz〜6GHz)がSUB6にあたりますが、特に日本においては5Gで新たにモバイル通信向けに割り当てられた「約3.7GHz帯」及び「約4.5GHz帯」の周波数をSUB6と呼称します。

電波の特性として「周波数が小さい程、物質を透過して遠くまで届く」という性質があり、後述するミリ波と比較してSUB6は周波数が低いため、より広い範囲のエリアをカバーできる周波数となります。

ミリ波とは?

ミリ波とは、周波数が約30〜300GHzの電波のことを指します。

ん?ミリ?ってなんだ?周波数と関係ないの?と思われたかたも多いのではないでしょうか?

ミリ波のミリは、ミリメートル(mm)のミリと同じで、1/1000のを意味するミリになります。

では何がミリなのかと言うと、電波には周波数と別の指標である「波長」と呼ばれるものがあり、ミリ波ではこの波長が1mm〜10mmとなっています。

波長が1mm〜10mmの電磁波であるため、ミリ波と呼ばれているってことですね。

気になる方も多いと思うので波長についても、簡単に解説します。

電波を含む電磁波は一定の間隔で振動しながら空間を進みます

この一定の間隔で振動する間に進む距離のことを波長と呼びます。

例えば波長が1mmのミリ波は1回振動する間に1mmの距離を進むということになります。

1mmの波長のミリ波が10mm進む間に振動する数は10回、というような感じです。

ミリ波が高速通信に優れている理由

モバイル通信において、より高速な通信を行うための方法の一つとして利用する周波数の幅を大きく確保することが上げられます。

SUB6の周波数の幅が最大で100MHzであるのに対して、ミリ波では400MHzであり、約4倍多い周波数幅が割り当てられているんです。

SUB6は従来からモバイル通信用の周波数帯として利用されてきたこともあり、空いている周波数がない状況ですが、5Gで新たに割り当てられたミリ波の周波数帯は、5Gの高速・低遅延・多数同時接続といった特徴を最大限に発揮するために広い周波数幅を確保できる帯域が割り当てられました。

まとめ

今回の記事では、5GのSUB6とミリ波ってどういったものか、ということを初心者の方にも分かりやすいように簡潔に説明しました。

最後に説明したないようをおさらいして、まとめていきたいと思います。

  • 5Gは第5世代のモバイル通信システム
  • 日本で5Gは2020年からサービス開始
  • 5Gの通信速度は条件次第で光回線を超える
  • 5G電波の周波数は大きく2つ
  • 1つはFR1(約450MHz〜6GHzの周波数)
  • もう1つはFR2(約24GHz〜52GHzの周波数)
  • SUB6は6GHz未満の周波数を指す
  • SUB6は特に3.7GHz帯と4.5GHz帯の周波数を指す
  • ミリ波は30〜300GHzの周波数を指す
  • ミリ波の由来は電波の波長が1〜10mmだから
  • ミリ波で使用できる周波数幅はSUB6の4倍
  • ミリ波は周波数幅が広いため
    より高速で安定した通信が可能

以上です。

また何かしらの記事でお会いできることを楽しみにしています!

この記事を書いた人
ガジェット★ユートピア代表「ガジェヲタ」
ガジェヲタ

はじめまして!ガジェット★ユートピア運営者のガジェヲタです。
工学修士を取得後、無線・通信エンジニアとして働きながら学生時代からの趣味であるガジェット探求をしながら日々を送っています。
PC歴27年、スマホ歴15年、仕事を通して培ったモバイルやWi-Fiの知識、無線技士の資格を活かしてスマホのプロとしての視点とガジェットヲタクとしての独自の観点から生活を豊かにするガジェットやライフハックの情報を発信します。

東京都在住のアラフォーで、私生活は3児の親として日々奮闘しています。

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