楽天モバイルは2026年内に人工衛星とスマホなどのモバイル端末が直接通信を行うスペースモバイルと呼ばれるサービスの開始を目指すと発表しました。
この記事では、スペースモバイルとはどのような仕組みなのか?本当に実現できるの?通信速度はどのくらい出るの?といった疑問について解説していきたいと思います。
スペースモバイル計画の概要・仕組み
楽天モバイルのスペースモバイル計画は、アメリカのAST Space Mobile社と提携して人工衛星を使用することでスマホなどの携帯端末が通信を行えるようにするサービスを実現する計画です。
通常、スマホなどのモバイル端末は、街中に設置された(主に建物の屋上や鉄塔など)モバイル基地局のアンテナを介して通信が行えるようになっています。
それに対してスペースモバイルは、スマホなどのモバイル端末が宇宙に飛ばした低軌道衛生と通信を行う仕組みになっています。
通常の地上にある基地局は、建物の屋上や鉄塔など設置場所が限られるため、その付近数百m圏内にしかサービスエリアを展開できませんが、スペースモバイルは、宇宙に飛ばした人口衛生とスマホが通信を行うため、地上基地局の設置が困難な山間部や海上、離島などでもスマホの通信が行えるようになります。
AST Space Mobile社とは?
楽天モバイルは、AST Space Mobile社と提携し人工衛星を使った通信サービスの提供を発表しています。
そこでまずはAST Space Mobile社について解説します。
AST Space Mobile社は、2017年にアメリカのテキサス州ミッドランドにて設立されました。
そしてAST Space Mobile社は、人工衛星を利用したモバイル通信を可能にする宇宙規模のシステムを構築しています。
すごいのはAST Space Mobile社に出資や提携をしている企業のラインナップで、英国ボーダフォン、フィンランドのノキア、韓国サムスン、Google、そして米国大手通信キャリアのAT&Tなど、モバイルインフラを語る上で目にしないことはない、超がつく一流企業が軒を連ねています。
その中で、楽天モバイルもAST Space Mobile社に出資しており、今回のスペースモバイル計画のサービス発表に至りました。
スペースモバイルは実現可能?
結論からお話すると、夢のようなスペースモバイル計画は実現可能です。
というのも既に実証実験に成功している実績があるからです。
AST Space Mobile社が2022年に打ち上げた「BlueWalker3」という人工衛生を用いて実証実験を行い、4Gでのビデオ通話や5Gでの通信に成功しています。
このような実証事件を経て、楽天モバイルは2026年内にスペースモバイルのサービス開始を計画しているのです。
スペースモバイルはいつから開始される?
既にここまでの説明で、楽天モバイルによるスペースモバイルのサービス開始時期について触れてきました。
楽天モバイルは、スペースモバイルのサービス開始を2026年内として、実用化に向けて準備をすすめています。
既に人工衛星を介したスマホとスマホ同士の音声通話の試験も成功しており、技術的には問題ない状態です。
もちろん具体的なサービス内容はまだ発表されていませんが、サービス開始の時期として2026年というところは心配なさそうです。
スペースモバイルの通信速度は?
スペースモバイルの通信速度としては、先述した「BlueWalker3」という人工衛星を使った実証実験にて、14Mbpsのダウンロードが可能であることを確認済みです。
また、将来的には120Mbpsの通信速度を実現すべく検証がすすめられています。
14Mbpsと聞くと、そこまで早くないという印象を受けるかもしれません。
ここからは、無線技士としてのガジェヲタの考えになりますが、スペースモバイルは、あくまでも地上基地局でのエリア化が困難な山岳部や海上など、特殊なエリアをカバーすることを目的としてサービスされるのではないかと思います。
人口の多い都市部のエリアは、従来の地上局でハイスピードの品質を確保し、地上局の設置が困難な一部のエリアをスペースモバイルによって補間するというのが、この計画の目的のように思います。
また、災害時にも緊急の移動基地局を配備する前に即座にスペースモバイルで通信が行えるという点もメリットになります。
まとめ
それでは最後に、この記事で解説してきた内容をまとめていきたいと思います。
以上で楽天モバイルのスペースモバイル計画の説明を終わります。
今後進展がありしだい、ガジェット★ユートピアにて続報を発信していきますので、引き続きご注目をお願いします!