この記事では、2023年に策定されたワイヤレス充電の規格であるQi2について、初心者にも分かりやすく、技術やMagsafeとの違い、以下の事柄等について解説します。
Qiとは?
Qiは2008年に登場したワイヤレス充電の規格です。
充電ケーブルをデバイスのポートなどに接続することなく
非接触で充電できる仕組みです。
一部のAndroidスマホは2011年頃から
Qiのワイヤレス充電に対応した機種が登場しはじめました。
iPhoneでは2017年に発売されたiPhone8シリーズから
Qiによるワイヤレス充電が可能になりました。
Galaxyでは2015年に発売したGalaxy S6からQiに対応しています。
そして、2023年にはQiの後継規格であるQi2が策定されました。
WPCによる標準化規格
Qiは、2010年にWPC(Wireless Power Consortium)により策定されました。
それまで各社が独自にワイヤレス充電の技術を開発していましたが、
異なるメーカー間の互換性がなく、普及しづらい状況でしたが、
このような状況を打開してワイヤレス充電の技術を国際標準化するために
2008年にWPCが立ち上げられました。
QiとQi2の違い
2010年に策定されたQiと
2023年に策定されたQi2の違いについて
確認してきましょう!
Qi2はQiにMagsagfeの技術を取り入れました。
Qiの発電の中心となるコイルの周りに
Magsafeの特徴である磁石を配置して、
充電の位置を固定させることで、
ズレによる充電効率の劣化が防止されています。
出力については、QiとQi2で
最大15Wという点で変わりません。
しかし、Qi2の登場によってAndroidスマホとiPhoneそれぞれにメリットがあります。
まず、Androidスマホにとっては、
従来iPhone独自の特徴であった磁力でピタッと
最適な充電位置への固定ができる様になりました。
iPhoneにとっては、
従来Ankerなどのサードパーティ製の
ワイヤレス充電器では7.5W出力に制限されていましたが、
Qi2では15Wまで対応できるようになっています。
※Apple純正のMagsafe充電器では
もともと最大15W出力が可能でした
Qi2とMagSafeの違い
Qi2とMagsafeはスペック的には大きな違いはありません。
Qi2とMagsafe、いずれも
最大出力15Wとマグネットが融合された
ワイヤレス充電の規格です。
Qi2はQiにMagsafeの技術を合わせた
世界標準の規格であるのに対し、
MagsafeはApple独自の規格というところが違いになります。
Qi2は、QiにMagsafeの磁石で固定できる技術が融合し生まれました。
MagsafeはApple独自の技術であり、
最大15W出力+マグネットが特徴です。
ですが、最大出力15Wの恩恵を受けるには、
Apple純正のMagsafe充電器を使用する必要がありました。
Qi2対応のスマホやiPhone
Qi2に初めて対応したスマホはiPhone15シリーズになります。
なお、2023年12月にリリースされたiOS17.2へアップデートすることにより
iPhone13シリーズとiPhone14シリーズもQi2へ対応することができます。
Androidスマホについては、
2023年までに発売された機種で
Qi2に対応した製品はありません。
2024年以降発売する商品へのQi2の対応が期待されます。
Qi2対応の充電器、モバイルバッテリー
iPhone15シリーズがQi2対応として発売されたことで、
Qi2に対応した充電器やモバイルバッテリーも市場に登場しました。
Qi2に対応した商品を一部ご紹介します。
- W-MAシリーズ(ELECOM)
- Anker MagGo シリーズ(Anker)
- BoostCharge Pro シリーズ(Belkin)
- Qi2 Magnetic Wireless Car Charger(ESR)
Qi2の充電速度
充電速度は基本的に出力ワット数が大きいほど早くなります。
例えば7.5W充電と15W充電だと
15W充電では7.5W充電に比べて
約2倍のスピードで充電することができます。
充電時間はスマホの機種やバッテリー容量によって異なりますが、
Qi2では0%〜100%まで約2時間〜3時間でフル充電することが可能になります。
まとめ
それでは最後にQi2とは?Magsafeとの違いは?など
本記事で解説した内容を簡潔にまとめていきます。
- Qiは2008年に登場したワイヤレス充電の規格
- Qi2は2023年に登場したQiの後継規格
- Q2はQiとMagsageのいいとこどり
- Q2は最大15W充電+マグネット機能
- iPhoneはiPhone8シリーズからQiに対応
- iPhone15シリーズからQi2に対応
- Qi2でiPhoneもサードパーティ充電器で15W充電が可能に
- Qi2対応充電器やモバイルバッテリーは2024年から続々登場
- Q2のスマホ充電時間は0〜100%まで約2時間〜3時間
以上、Qi2についての解説でした!
参考にしていただけたら嬉しいです!